都井岬に仔馬を見に行こう!【宮崎県串間市】
2018.03.26
都井岬では、今年も元気な仔馬たちが続々と誕生しています。お母さん馬のお乳を飲む姿、甘えるようすなど、可愛らしい春駒(春に生まれる仔馬)は、日南&串間の春の風物詩です。天気がいい日は、都井岬まで足を伸ばしてみませんか?
都井岬といえば、御崎馬なんです
都井岬といえば、この馬たちの存在抜きには語れません。朝に夕に、海を見渡す絶景の中、ゆうゆうと草を食む馬たちの姿に息を飲む……。あまりにも美しい風景に、どこか別の世界に迷い込んだかのような錯覚をおこしそうです。この馬たちは、「御崎馬(みさきうま)」と呼ばれ、国の天然記念物にも指定されています。現在、都井岬の約550ヘクタールもの敷地に、約100頭の馬たちが、野生の状態を保ったままで暮らしています。現存する日本在来馬(日本固有の馬)のひとつです。
どうしてここに住んでいるの?
御崎馬の歴史は古く、江戸時代初期までさかのぼります。高鍋藩秋月家が、軍馬や農耕馬を育成するために、日向の馬を集め、この地に牧場を作ったのがはじまりでした。牧場といっても、開設当初から現在に至るまで、人の手はほとんど加えず、エサも与えず、繁殖も自然のままに放牧されてきました。そのため、御崎馬の見た目や習性には、野生の馬のような特徴があります。
©Shigehiro Kawatoko
どんな暮らしをしているの?
©Shigehiro Kawatoko
御崎馬は、1頭のオスに、数頭のメスとその子どもたちで構成されたハーレムで生活しています。ハーレムを作れない、オス馬だけの群れができることもあります。青々とした草原が広がる春、4〜5月は出産のピークです。馬たちは広い草地で生活し、子どもを生み、育てます。日差しが強い季節になると、日中は涼しい尾根や木陰で過ごし、夕方から夜明けにかけての涼しい時間帯に草を食べるようになります。
もっと知りたくなったら……
御崎馬について、もっと知りたくなったら、「都井岬ビジターセンター」へ行ってみましょう。御崎馬についての分かりやすい展示があるほか、スタッフによる野外ガイドもあります。ガイドを受ければ、馬の行動や、その季節の植物についてなど、ただ見ているだけでは気づかなかった、さまざまな魅力を発見できます。「出産は夜明け前後が多いので、滅多に見ることはできませんが、中には偶然、目の前で見ることができた! という方もいましたよ」とスタッフの方が教えてくれました。野外ガイドは要予約です。
春はウォーキングもおすすめ!
都井岬にはウォーキングコースがあり、馬たちが集まる小松ヶ丘広場、絶景の都井岬灯台、周辺に約3000本ものソテツが自生する御崎神社などを巡るハイキングも楽しめます。ドライブだけでは物足りないという方は、お弁当やおやつを持って、大自然の中を散策してはいかがでしょうか? 小松ヶ丘の頂上までは、駐車場から約10分で歩いて登れます。海に沈む夕日が見られる、絶景ポイントもありますよ!
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都井岬
- 住所:宮崎県串間市大字大納
- 料金:駒止めの門にて、御崎馬保護の協力金として車1台400円、バイク1台100円の協力金
都井岬ビジターセンター
- 住所:宮崎県串間市大字大納42-1
- 開館時間:9:00〜17:15
- 休館日: 月曜(祝日の場合は翌火曜)
- TEL:0987-76-1546
- 料金:大人310円、小学・中学生200円